意外と知らない奨学金の返済期間について
奨学金の返済には返済の期間が決められています。借入れた金額によってその期間は比例して長くなる傾向がある為、借用金額が高ければ高いほど、返済期間は長くなるということになります。
返済期間の決定方法
具体的にどのように返済期間が決められているのでしょうか。日本学生支援機構の奨学金の場合には、借用金額の総額をもとに、1年間に支払う割賦金の基礎金額が定められています。
例えば1カ月2万円の奨学金を短大で2年間借り入れた場合の借用金額の合計は48万円になります。借用金額が40万~50万円の場合には割賦金の基礎金額は5万円です。基礎金額の意味は返済金額の1年分の金額であり、返済期間を求めるには借用金額を基礎金額で除します。つまり、48万円の奨学金を借り入れた場合は、
48万円 ÷ 5万円 = 9.6年
となり、約9年間が返済期間となります。
それでは、1カ月5万円の奨学金を大学の4年間借りた場合はどのようになるでしょうか。月5万円借りた場合は4年間で240万になります。借用金額240万円の場合の基礎金額は16万円になりますので、240万円の奨学金を借り入れた場合は、
240万円 ÷ 16万円 = 15年
となり、15年が返済期間となります。
このように、返済期限は借り入れた奨学金の総額によって基礎金額が決まり、そこから計算して返済期間が決められる為、返済金額が多いほど返済期間も長くなります。
返済期間の上限
奨学金は借用金額が高くなるにつれて、返済期間も比例して長くなります。そうなると、240万借りたら15年ということは、倍の480万を借りたら単純計算で30年間返済を続けなくてはならないのか、といった疑問が生じる人もいるかと思います。大学を卒業するのは22歳なので、30年返済することになると52歳まで返済することになります。そんなことはあるのでしょうか。
その点に関しては、そのようなことが起きないように返済期間には上限が決められています。借用金額の総額が340万円を超える場合には、基礎金額は総額の20分の1に統一されることになっております。その為、奨学金の返済期間の上限は実質のところ20年ということになります。
なので、340万円以上を借り入れた場合、返済期間は20年に固定となりますので借用金額によっては基礎金額が変わり、その分1回の返済金額が変わるということになります。