専門学校でも奨学金を借りている人が増えました
専門学校は大学と比べても学費は安いからいいかもなんて思ったりもしますが、それはもう過去の話です。昔と比べても、授業の内容・設備共に結構充実している専門学校が増えており、1年間にかかる費用は、一般の私立大学並みかそれ以上とも言われるくらい高くなっています。
それでも、近年の大学の就職難やなりたい職業を専門的に勉強できることで専門学校を目指す人は増え、同様に奨学金を利用して入学する人も増えました。専門学校生が受けている奨学金制度には以下のようなものがあります。
有名な国や自治体が行っている奨学金制度
JASSO(日本学生支援機構)の奨学金制度
大学生・短大生・専門学校生のほとんどが利用している奨学金です。無利子の第一種と有利子の第二種の奨学金があり、卒業まで継続して受け取ることができます。受給資格は高校時の成績や家庭状況などによって変わってきます。第二種では成績があまり反映されずほとんどの方が申請をすれば受けることができます。第一種では、高校時から行う予約採用の場合、評定平均3.5以上の成績が必要となり、申請をしても成績で落とされることがあります。なお、専門学校に入学したあとで奨学金を受け取る在学採用では高校時の評定平均が3.2以上となり、予約採用の時よりも受けられる可能性が上がります。
地方自治体向けの奨学金制度
各地方自治体が独自に行っている学生向けの奨学金もあります。多くの場合は他の奨学金との併用ができません(一部の自治体では併用可)が、無利子で利用できる貸与型が多く、将来の負担が少なく済みます。また、自治体によっては給付型として返済の必要がないものもありますので、受けられる方はご自身の地域で行っている奨学金について調べておきましょう。
専門学校が独自に行っている返済不要の給付型奨学金
大学や短大では成績が優秀な人に、特待生として返済の必要がない給付型の奨学金を支給してもらえますが、専門学校でもほぼ同様の制度が存在しています。さらに、専門分野のエキスパートを育てる専門学校ならではの奨学金制度もあります。
専門学校の独自試験で成績によって奨学金が貰える
入学前に学校が行う奨学生向けの試験を受験し、優秀な成績を収めた人は、専門学校から奨学金としてお金が支給されたり、入学金や学費などの免除を受けることができます。試験内容は、筆記試験、面接や小論文など学校に応じて変わってきます。なお、免除になる額は成績や学校に応じて違いがあり、1年間・半年間・10万円の免除などがあります。
特定の資格や経歴があれば専門学校から奨学金が貰える
専門学校で学ぶ分野に合った資格を持っている場合ですと、学費などが一部免除される学校もあります。例えばビジネス系の学校ですと、簿記やパソコン、ワープロ検定などの資格を持っている方、スポーツ系の学校では、高校時のクラブ活動で全国大会出場などの実績を持っている人であれば、入学金や学費の免除を行う専門学校もあります。
専門学校を卒業して条件が揃えばの奨学金の返済が免除に
看護系や技術系などの特定の学校で一部行われている制度で、在学中は月数万円の奨学金が貸与という形で支給され、卒業後に専門学校が指定した企業や病院に一定期間勤務をすれば、奨学金の返済が免除される制度があります。専門分野で働きたいと思う方なら、すごくお得な制度です。
なお、注意点としては、企業や病院を一定期間以内に辞めてしまった場合は奨学金を全額返済しないといけないことがあります。
新聞奨学生は専門学校生でも受けられる制度です
新聞社が学生を支援するために行っている活動の一つで、大学生がなれるものと思われていますが、実は新聞奨学生は、専門学校生でもなることができます。新聞配達員として働けば、奨学金に加えて働いた分の給与を貰うことができます。専門学校によって受ける、受けられない学校がありますので、各学校のパンフレット、ホームページをよく読んでから確認しましょう。